デイサービス講師活動に見い出すアロマセラピーの意義

今年7月から担当している東京都大田区でのデイサービス及びショートステイ延べ4ヶ所でのメディカルアロマ講師活動も、気付けば既に14回開催し、参加者は延べ118名。
「先生待ってたよ〜」と車椅子から落ちそうになりながら全身で歓迎してくれる方、ムエットを大事そうに握りしめ、何度も鼻に近付ける方、ぽんぽんと私をたたき「耳元で話して」と熱心な方、作製したクラフトを「娘にあげるんだ」とはにかむ方…。毎回必ず参加してくださり顔馴染みになった方もいれば、少し緊張した面持ちの初参加の方も。

 

施設に着いて異なる顔ぶれを見る度、今日はどんな面白い時間にしようかな、どうしたら喜んでもらえるかな、と参加者一人ひとりの反応を見ながら、応用を交えて授業を進める。植物の話、美容の話、健康の話、認知症の話。クイズやマッサージを交え、難しすぎず、でも飽きないように。
施設には、一人でなんでもできる方、殆どのことに手助けが必要になる方、様々な利用者がいる。

そんな中、私は1人ひとりの<主体性>を特に大事にしている。少し難しそうな作業でも、時間が掛かっても、参加者が「やりたい」と言うのを、そっと手が出てくるのを待つようにしている。嗅覚刺激だけでなく、自分なりに考え、手を動かすことに、脳の活性化に繋がり、より良い効果をもたらすと思うから。

 

講座を終えてお別れをする時、参加者の皆の表情は必ずパアッと明るく、生き生きとしている。アロマセラピーに触れれば、心に、身体に、何かしらの変化が起こっている。私の一歩は小さいけれど、参加者の方々が、自分で選んだ香りで気分が良くなったり、1日が少しでも明るくなったりすることを願う。

 

「デイサービスは、できないことをできるようにする場所」

——先日、ある職員の方の言葉を聞いてハッとした。私のこのメディカルアロマ講座は、参加者の方々にとって、単なるレクリエーションだけでなく、リハビリテーションの意味も兼ね備えているのではないかと。流れ行く時間の中で、月に一度の、楽しい癒しの時間だけでなく、参加者の方々の心や身体に良い変化が起きる時間をこれからも提供していきたい。